2015年08月11日 06:32
1884年、帝大水泳部が誕生する
「東京大学水泳部」は1884年、隅田川浜町河岸の中洲で誕
生した。86年に東京大学が帝国大学と改称したことに伴い「帝
国大学水泳部」となった同部は、87年頃練習場を逗子に開設
した。さらに97年には、戸田村御浜に練習場を移転した。こ
れは、当時学生であった篠田治索氏、栗林己巳氏が、伊豆沿
岸を旅行し戸田を通過した際、戸田の海が水泳場に好適だと
考えたことが発端だという。同98年には、避暑中の皇太子殿
下が戸田湾を遊覧された際、水泳競技中の水泳部員数名が殿
下に招かれ水着姿のまま拝謁したエピソードがある。
1894年、一高水泳部が誕生する
86年に設立された第一高等中学校は、94年に帝国大学の予
科として位置づけられ、第一高等学校(1950年に廃止)となっ
た。そして同年、神奈川県浦賀町大津に一高水泳部が誕生し
た。“大津時代”と呼ばれる当時は、神伝流の村山正臣氏が競泳
の指導を行っていた。しかし大津は水温が低かったため98年
に練習場を千葉県館山北条海岸八幡浜に移転した。この場所
に練習場が存在する1908年までを“江戸屋時代”と呼ぶ。